Airis
「優苗、落ち着いて」
優しく背中をさすってくれる大地の手は
やっぱりなんだか安心できる。
「はぁ……ごほっ……」
「よしよし、うん大丈夫」
「はぁ……はぁ……」
10分くらい吐き続けてようやく収まった。
体が重くてぐったりしてしまったわたしは、洗面所の床に座り込んで大地にもたれ掛かった。
「とりあえず口濯ぐ?」
頷くとそっとわたしを離して、
キッチンまで水を取りに行ってくれた。
持ってきてくれた水を口に含み、
洗面所で口を濯ぐ。