Airis
大地から電話がかかってきたのは、
そんな話をした3日後の夜だった。
『もしもし、今病院?』
「うん、今日は泊まりの予定だけど」
壁に掛かる時計を見ると、
もう夜中の1時。
こんな遅くにかけてけるのは、
だいたい優苗のことだ。
「なに、明日までもちそうにないの?」
『んー、微妙。脱水がかなりあるから』
脱水ということはかなり吐いたのだろう。
『水も飲んでくれないし……』
「あー、じゃあ連れてきてくれる?点滴用意しとくから」
『うん、ごめんな』
「いや、全然平気。じゃあまた」
電話を切って診察室を開けに行った。