Airis




立ち会い出産は嫌だと優苗が言うので、
俺は廊下でひたすら待つのみ。



廊下には今この世に命を送り出そうとしている声が響くので、

つい手を組んで祈ってしまう。



「いやー、痛い!うぅっ…」



こんな声が聞こえてくるので、
俺も手に汗を握る。


優苗、頑張れ。



そう心の中でしか応援できない自分が情けなくなってくる。






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