Airis




「大地先生、元気な女の子ですよ」



中に呼ばれて入ると、
数時間格闘してぐったりした優苗の上に乗っかる小さな赤ちゃん。



「………優苗、お疲れ様」



「ありがとう……だけど、この子の顔見たら不思議と気力が湧き出たんだ」



愛しそうに生まれたての赤ちゃんを見る優苗は、もうすでに母親の顔だ。



「大地も抱く?」



「あぁ……」



とは答えてみたものの、
こんな小さな赤ちゃんを扱うという行為に俺は危険を感じる。





< 185 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop