Airis
食堂にでも行こうと財布を掴んで診察室を出ると、ちょうど真鍋が廊下を歩いて通るところだった。
「お、大地も昼飯?」
「ん、真鍋も?」
頷いた真鍋と共に食堂へと向かう。
「わ……人多…」
予想以上に人で溢れかえる食堂の中に、
なにやらメニューの前で考え込む優苗の姿があった。
なに、プリンかゼリー?
もうちょい食べろ、と思いながら優苗の背中にポンッと手を置いた。
「へ、大地?!真鍋先生も」
「俺は付け加えかよ」
突っ込む真鍋は置いといて、
とりあえずはこの焦っている優苗だ。
「なに食べんの?」