Airis
真鍋先生に渡されたカルテを見て、
今後の治療方針なんかを話し合っていると、
「真鍋ー、いる?」
と、入ってきたのはわたしの大好きな旦那さん。
「あ、優苗もいたんだ」
ちらっとわたしを見てから真鍋先生に向かう。
「これ305号室の竹中さん。後で点滴入れといてくれない?俺、今から会議だから」
「ん、オッケー」
「んで、優苗は何でいるわけ?」
今度はわたしに向き直って尋ねてきた。
やば、こんなに正面から見つめられると照れてしまう。
「だ、大地……」
「ん?」