Airis




やっぱり分かんない。

俺には服のセンスがあまりないのかもしれない、とさえ思い始めた。



どうしてもチャラチャラした感じになってしまう。


良く考えたら今までひとりで服を買いに来たことがまずなかったし。



とりあえず今日はもう帰ろう、と思いエレベーターへと向かう。


ボタンを押してエレベーターを待っているとき。


_____ ドサッ



エレベーター脇にあるスタッフ専用の倉庫の中から、何かが落ちる大きな物音がした。



と同時に聞こえてくるスタッフの声。



「神田さん、大丈夫?!」


「………血が!」



医者の本能、とでもいうのだうか。

そのままにしておけなくなった俺は、
わざわざ扉を開けてしまった。





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