Airis
もう立派な看護師さんだ。
「スゲー、岡崎さんも手馴れたもんだね」
のそっと後ろから現れた真鍋に若干驚きつつも、だな、と返す。
「新人の頃はどうなるかと思ったのに、な?」
「ちょ、それ言ったらいまだに岡崎さん嫌がるんだから」
「だって凄かったでしょ、あれは」
「何で看護師になろうと思ったのか、聞いてみたくなったもんな」
「大地も言うねー」
岡崎さんの新人時代は、
今でも伝説に残ってるくらいいろいろあった。
幸い命に関わるようなことはひとつもなかったので笑い話で済んでるけど。
もし何かあったら、と考えると今でもゾッとする。