Airis
俯く優苗の頭をポンポン、として
「そうだよな……優苗も信じたくないよな…」
「うん…」
「でもな、きっと体は慣れてくるから。そして強くなってくるはず。
だから今はそんな自分を少し認めてやってさ、ちょっと頑張りすぎたんだねって思ってやりな」
そう言うとさらに泣き出した。
「………大地が優しすぎてどうしたらいいか分かんない」
「ふはっ……なんだそれ」
恥ずかしくなったのか俺の服に顔をつける優苗。
「ちょ、服に鼻水付いたらどうすんの」
「………優苗が洗うもん」
「……だな、確かに」
その言葉に顔を上げた優苗と目が合って。
ふたり同時にふふっと笑った。