貴女へ
さてさて、色々話す事約5分。
…もう疲れた……
「…お腹空いた…限界」
ポツリと呟いた。
「…ご飯食べて無いからな。」
それはそうですよね…
「えっ?!いっつもあんなに食べてばかりの玲実が、まだ食べて無いなんて…っ!何かの前触れ…?」
「そ、そんなに食べてばっかじゃないでしょ…?」
「いやっ。結構食べる。早弁とオヤツは必須だもんね。」
…即答かよ。確かに事実だけどさ。
「…とりあえず、ご飯食べよ。」
「そうする…」
「はぁ…美味しかったぁ。ご馳走様でしたっ!っと…アレ?」
ビュッフェだったし、食べまくった私。いつもよりかなり遅かったものだから何時もの倍ぐらいの勢いで食べた私。
皆は唖然というか、呆然というか…
「ねっ?結構食べるでしょっ?」
「…いやいやいやっ。でもこれってさぁ、アレとちゃう…?そのさ、女子にしては食べ過ぎちゃう?…こんな食べる子なんて、滅多におらんと思うけど…」
「…?そんなに多いかなぁ…?」
皆が一歩引いた…ように感じるのではなく、確実に皆、一歩引いた。
「え。こんな食べといて…そのセリフ…?!」
「…あまりにも多い……予想を遥かに超えた…」
「てかこんなに食べんのにその体系っ!?」
「だ、だってさっ。何時もより遅いじゃん。お腹だって何時もより空いてたんだってばっ。」
「せやったら、普段はそないに食べへんの?」
「ん〜…まぁ日によるけど…今日は結構食べた。」
「…でないと困る。」
…でも、
「皆だって、かなり食べてたよね…?」
「せやけどもっ!…女の子にしては…多いんちゃうかなぁ…て思うけども?」
「だって…美味しかったんだもん…」
「それは否定せんけどもっ!覚醒のかの字もあんたはしてへん。全くもって普通の人間の女の子であれは…」
「その、覚醒ってのは…?」
「…ちゃんとした魔界人になる事。お嬢様の場合、魔王だから余計に時間かかるけど…」
「ちーがーうーっ。魔王様は、大貴様っ!玲実は、次・期・魔王様なのっ!」
騒ぐ桐本直樹を一同はとりあえずスルーした。
「え…と、で、どうしたら覚醒出来るの?」
「自分が魔界人だって意識するのが一番ええ方法や。」
「…そんなので大丈夫なの?」
「んー?分からんなぁ。でもすっちの場合、それで出来たんやし、大丈夫やて。」
「鈴木さんって…」
「あ…えぇと…そのっ…っ、元、人間ですっっ。」
…朝ご飯後すぐだから皆いるのか。急に鈴木さんの声がしたから一瞬ビビった…にしても、やっぱり『元』なんだ。
「はいはい、お喋りは其処まで。さっさと片付けて下さい。お嬢様はこちらへ。」
…執事長いたぁぁああ。そういえば、朝食後。皆まだ居るよ。というかこれさっきも言ったな…しかも手なんか差し出してるし…完全にエスコートする気満々じゃん。
にゅっ
新たに手が四本差し出された。一人は無表情。一人は選ばなかったら許さないからねの意味を含んだような微笑み。一人は爽やかスマイル。一人はつい勢いで出したけど…の状態。
計五本の手が私の前に差し出された。しかも、皆指と指の間をピシッとしめて綺麗な手のポーズである。
「えと…何…?」
「何て、それは解るやろ。」
いや、それは分かる。私でもそれは分かる。そうじゃなくて
「相手…間違ってない?」
「…お嬢様だから、間違ってはない。」
「歩く事くらい、自分で出来るからっ!」
皆は手を引っ込めた。…良かった・・・
「ほな、部屋までくらいは?」
…確かにそうだよね。皆が手を引っ込めるには簡単すぎたよね。でもここで誰か一人を選ぶとどうなるか…
「…お、お願いします・・・」
「…誰と?」
だ、誰とってっ!!佐藤さん、直球すぎる。もう少しオブラートに出来ないのかなぁ?だけど佐藤さんにそんな事を求める方がおかしいか。
「…えと…みっ、皆、で・・・」
「…了解。」
「おっけぇおっけ〜っ!ほな、行こう行こうっ!」
「承知しました、お嬢様。」
「あ…え…えとっ…その…っ。よ、よろしくお願い…しますです…」
「かしこまりっ。よろしくねっ。」
心底ホッとする。これで暫くは大丈…
「あ、でも隣は俺なっ。さっき隣無理やったしぃ〜」
「…いや。田辺の隣だけはダメだ。」
「此処は、間をとって執事長の私が…」
「えと…何処が間なのか……」
「勿論次・期・魔王様の隣は僕でしょ?」
「おい、次期を強調する人は端っこ歩いとけや。」
…大丈夫じゃない。此処では平和は望めないのか?
言い合い、早く終わんないかなぁ?
「…あの。」
ダメだ。これは一向に終わらない。というか、終わる気ゼロ。私の声も聞こえなくなってる。大丈夫か?
…もう待っているのも面倒だし一人で帰るか。
ガタッと席を立った。このまま誰も気付かなかったら良いんだけど…
周りは、凄くテキパキと働いているからこの波に飲まれていけたらかなり嬉しい。よし、頑張ろう。
…もう疲れた……
「…お腹空いた…限界」
ポツリと呟いた。
「…ご飯食べて無いからな。」
それはそうですよね…
「えっ?!いっつもあんなに食べてばかりの玲実が、まだ食べて無いなんて…っ!何かの前触れ…?」
「そ、そんなに食べてばっかじゃないでしょ…?」
「いやっ。結構食べる。早弁とオヤツは必須だもんね。」
…即答かよ。確かに事実だけどさ。
「…とりあえず、ご飯食べよ。」
「そうする…」
「はぁ…美味しかったぁ。ご馳走様でしたっ!っと…アレ?」
ビュッフェだったし、食べまくった私。いつもよりかなり遅かったものだから何時もの倍ぐらいの勢いで食べた私。
皆は唖然というか、呆然というか…
「ねっ?結構食べるでしょっ?」
「…いやいやいやっ。でもこれってさぁ、アレとちゃう…?そのさ、女子にしては食べ過ぎちゃう?…こんな食べる子なんて、滅多におらんと思うけど…」
「…?そんなに多いかなぁ…?」
皆が一歩引いた…ように感じるのではなく、確実に皆、一歩引いた。
「え。こんな食べといて…そのセリフ…?!」
「…あまりにも多い……予想を遥かに超えた…」
「てかこんなに食べんのにその体系っ!?」
「だ、だってさっ。何時もより遅いじゃん。お腹だって何時もより空いてたんだってばっ。」
「せやったら、普段はそないに食べへんの?」
「ん〜…まぁ日によるけど…今日は結構食べた。」
「…でないと困る。」
…でも、
「皆だって、かなり食べてたよね…?」
「せやけどもっ!…女の子にしては…多いんちゃうかなぁ…て思うけども?」
「だって…美味しかったんだもん…」
「それは否定せんけどもっ!覚醒のかの字もあんたはしてへん。全くもって普通の人間の女の子であれは…」
「その、覚醒ってのは…?」
「…ちゃんとした魔界人になる事。お嬢様の場合、魔王だから余計に時間かかるけど…」
「ちーがーうーっ。魔王様は、大貴様っ!玲実は、次・期・魔王様なのっ!」
騒ぐ桐本直樹を一同はとりあえずスルーした。
「え…と、で、どうしたら覚醒出来るの?」
「自分が魔界人だって意識するのが一番ええ方法や。」
「…そんなので大丈夫なの?」
「んー?分からんなぁ。でもすっちの場合、それで出来たんやし、大丈夫やて。」
「鈴木さんって…」
「あ…えぇと…そのっ…っ、元、人間ですっっ。」
…朝ご飯後すぐだから皆いるのか。急に鈴木さんの声がしたから一瞬ビビった…にしても、やっぱり『元』なんだ。
「はいはい、お喋りは其処まで。さっさと片付けて下さい。お嬢様はこちらへ。」
…執事長いたぁぁああ。そういえば、朝食後。皆まだ居るよ。というかこれさっきも言ったな…しかも手なんか差し出してるし…完全にエスコートする気満々じゃん。
にゅっ
新たに手が四本差し出された。一人は無表情。一人は選ばなかったら許さないからねの意味を含んだような微笑み。一人は爽やかスマイル。一人はつい勢いで出したけど…の状態。
計五本の手が私の前に差し出された。しかも、皆指と指の間をピシッとしめて綺麗な手のポーズである。
「えと…何…?」
「何て、それは解るやろ。」
いや、それは分かる。私でもそれは分かる。そうじゃなくて
「相手…間違ってない?」
「…お嬢様だから、間違ってはない。」
「歩く事くらい、自分で出来るからっ!」
皆は手を引っ込めた。…良かった・・・
「ほな、部屋までくらいは?」
…確かにそうだよね。皆が手を引っ込めるには簡単すぎたよね。でもここで誰か一人を選ぶとどうなるか…
「…お、お願いします・・・」
「…誰と?」
だ、誰とってっ!!佐藤さん、直球すぎる。もう少しオブラートに出来ないのかなぁ?だけど佐藤さんにそんな事を求める方がおかしいか。
「…えと…みっ、皆、で・・・」
「…了解。」
「おっけぇおっけ〜っ!ほな、行こう行こうっ!」
「承知しました、お嬢様。」
「あ…え…えとっ…その…っ。よ、よろしくお願い…しますです…」
「かしこまりっ。よろしくねっ。」
心底ホッとする。これで暫くは大丈…
「あ、でも隣は俺なっ。さっき隣無理やったしぃ〜」
「…いや。田辺の隣だけはダメだ。」
「此処は、間をとって執事長の私が…」
「えと…何処が間なのか……」
「勿論次・期・魔王様の隣は僕でしょ?」
「おい、次期を強調する人は端っこ歩いとけや。」
…大丈夫じゃない。此処では平和は望めないのか?
言い合い、早く終わんないかなぁ?
「…あの。」
ダメだ。これは一向に終わらない。というか、終わる気ゼロ。私の声も聞こえなくなってる。大丈夫か?
…もう待っているのも面倒だし一人で帰るか。
ガタッと席を立った。このまま誰も気付かなかったら良いんだけど…
周りは、凄くテキパキと働いているからこの波に飲まれていけたらかなり嬉しい。よし、頑張ろう。