婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「じゃあ なつ 行ってくるから。なるべく早く帰ってくるよ。」
「うん…。いってらっしゃい。」
早朝5時 圭司はバーベキューへと出かけて行った。
結局 圭司には言いくるめられたような気もするけど…。
それでも、夫婦仲がもとに戻ってホッとした。
昨夜も、いつになく激しく求められ、思い出しただけで、顔が火照ってしまう。
さて、まだ時間も早いし もうひと寝入りしようかな…。
そう思って、寝室へ向かった途端、インターホンが鳴った。
誰だろう?
こんな朝早くに…。
インターホンのカメラを見てみると、なんとそこには、あの中西さんの顔が映っていた。
一体何の用事だろう…?
「はい。圭司ならもう出ましたけど…。」
私が答えると、中西さんはカメラ越しにニヤリと笑った。
「へー 結局、休みまで取ったのに置いてかれちゃったんですね~ 俺があれぼど言ってあげたのにな…。まあ うまく丸めこまれたってとこですか? しょうがないから 俺が連れてってあげますよ。下に車止めて待ってますから 支度が終わったら来てくださいね。」
中西さんは、一方的に喋って切ってしまった。
もう どうして彼はいちいち私達夫婦に構ってくるのだろう。
ほっといてくれればいいのに…!
私は服を着替え、中西さんの車へと断りに向かった。