婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~

「びっくりした こんな所で春君に会うなんて…。でも どうして ここに…?」

「ああ 実はうちの会社、今度ここの会社と共同でプロジェクト組むことになったんだ。この間、親父の代わりに挨拶行ったら、社長からバーベキューに招待されたんだよ。だから 若手の社員連れてお邪魔してるんだ。」

「そうだったんだ…。春君が日本に戻ってきたことも知らなかったから。もう おじ様の会社で働いてたんだね。」

「うん アメリカの大学院を卒業して、一年前にこっちに戻ってきたんだよ。それより なっちゃん 会わないうちにずいぶん綺麗になったね…。」

そういう春君こそ すっかり大人の男性になった。
そんな女の子を喜ばせるようなセリフ、さらっと言えてしまうほど…。

「あのね 春君。私 結婚したの。」

「ああ 知ってるよ。瀬崎圭司…。入社一年目で営業成績トップを取った男だろ? この間 社長と同席してたから、なっちゃんの幼なじみだって挨拶したけど…。僕のこと何も言ってなかった…?」

「えっ…? 圭司と会ったの? 全然知らなかった…。」

圭司はどうして言ってくれなかったんだろうか…。

「まあ でも 言わないか…。僕にあんなところ見られたんだから…。バーべキューにだって、来るなって言われなかった?」

あんなところ…?
いったい 春君は何を言いたいのだろうか…。
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