婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~

圭司は、私を強く抱きしめた。

「なつ 悪かった…。なつの言う通り、なつをバーベキューに誘わなかったのは、あの人になつを会わせたくなかったからだよ。でも 俺は杉本とキスなんてしてない。彼の言ったことは全部 嘘だよ…。」

「じゃあ なんで 私を春君と会わせたくなかったの…?」

「それは… 彼になつと幼なじみだったって聞かされて、俺が勝手に嫉妬したんだよ。なつにあの人と関わって欲しくない。なつには散々やきもちヤくなって言っておいて、最低だけど…。」

違う…。
きっと、そんな理由じゃない。

「そんなのおかしいよ。ただの幼なじみにどうしてそんなに嫉妬するの? 確かに私は春君に片思いしてたけど、圭司はそれだって知らなかったはずでしょ? もう 圭司の嘘にはこりごりだよ!!」

私は、圭司の胸を思い切りつきとばした。

「なつ とにかく今日はもう帰ろう。なつが納得するまで、家でちゃんと話すから…。」

圭司の言葉に、私は黙って頷いた。
納得した訳じゃないけど、私も少し落ちついてから話がしたかったから…。

車に戻ると、圭司は会社の人に電話をかけた。

「悪い…。妻とこのまま抜けるから、後のこと頼んでいいかな…。あと 帰り杉本も乗せてってくれる? うん 悪い…。えっ 領収書? そこにあるだろ…? 違くて いいや わかった 今 行くから。」

「なつ ごめん! ちょっと引き継ぎだけしてすぐ戻ってくる。少しの間、車で待ってて。」

圭司はそういい残して、バーベキュー場へと戻って行った。
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