婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「とぼけんなよ。おまえがなつの不安を煽ったり、無理やりバーベキューに連れてきたのはそんな理由じゃないだろ?」
「だから おまえの浮気がバレたら面白いと思っただけだって…。」
「浮気、浮気って…。そもそも そんなでたらめな噂 会社中に流したのもおまえだよな?
このイヤリングだって、なつのキーケースを持ってるおまえなら仕込めるしな。」
「なあ 瀬崎 俺 本当に何のことだか…。」
「西園寺春樹…。」
「えっ…?」
「あいつに何 頼まれた? なつは今 どこにいる? さっさと答えろよ!」
俺は中西の腕をひねり上げた。
「イテテテッ 何すんだよ! こんなことしても俺は何にも知らないよ。」
中西は全く口を割ろうとしない。
こうしてる間にもなつは…。
俺はポケットの中から、今朝 回収したばかりのビデオのメモリーカードを取り出した。
俺の勘が当たっていれば、こっそり仕掛けたビデオには、こいつが映ってるはずだ…。本当は今日帰ってから確かめて、週明けにでも突き出してやるつもりだったけど…。
「なあ 中西。これ何だか分かる? 最近 杉本の入力するデーターが消されて困っててさ。会社にこっそりビデオ仕掛けといたんだよね。でも まさか おまえが映ってるとは思いもしなかったよ。さすがに これ ヤバいんじゃない?」
「分かった。全部話すから! 頼む 見逃してくれ…。」