婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「気が変わったよ なっちゃん…。 離婚させたってこの男が生きている限り、なっちゃんは僕のものにならないんだね…。なら 今すぐこの男をこの世から消してあげるよ。」
そう言って、春君は圭司に向けていた猟銃の引き金に手をかけた。
「やめて!! 圭司のこと撃たないで! 撃つなら私を打てばいい…。あなたのそばにいるくらいなら死んだ方がましだから。」
私は、圭司を庇うように前に立ちふさがった。
「なつ 何やってんだよ!」
慌てて 圭司が私を自分の後ろに引っ込めた。
「なっちゃん 僕を本気で怒らせちゃったみたいだね…いいよ 分かった そんなにその男と死にたいのなら望みを叶えてあげるよ。さあ どっちからにしようか?相談して決めなよ。」
どうしょう…。
春君を刺激してしまったせいで、ここで圭司と私は殺される…。
ごめんね 圭司。
こんなことに巻き込んでしまって…。
最後にひとこと謝りたい。
「圭司…」
私がそういいかけた時、圭司が春君に向かって喋り始めた。
「なあ おまえさ ここで俺となつを殺しても何も良いことないと思うけど…?結局 おまえは殺人犯で捕まって、人生終わりだろ?殺すなら、もっと頭使えよ…。」
「どういう意味だ…?」
圭司の言葉に、春君は構えの姿勢をやめて顔を上げた。