婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「俺が遺書を書いてやるよ。なつと離婚することになって絶望したってな。離婚届けもさっき書いたからちょうどいいだろ? で…そのロープを使って山の中で首をつってやるよ。これで自殺完成だろ…?」
「なるほど…。面白いこと言いいますね。瀬崎さん…」
春君は感心したように圭司に言った。
「ただし なつには手を出すなよ。おまえだって本気でなつを殺したい訳じゃないだろ?それが約束できるなら、遺書でもなんでも書いてやるよ。」
「圭司… それはダメ 圭司がいなかったら私生きていけない…。だったら 私も…きゃあ」
春君が片手で私を抱き寄せた。
「ねえ なっちゃん せっかく 瀬崎さんがなっちゃんの為にこう言ってくれたんだから…
ちゃんと それに報いてあげなきゃ。ねっ?」
そう言って、春君は私の首筋に舌を這わせてきた。
「やめて…。」
震える私を見て、圭司が春君を睨んだ。
「早く紙 渡せよ! そんなに待たせるなら書いてやんねーぞ。」
すると 春君は引き出しから白い紙を出して圭司の方に落とした。
「それじゃ 約束通り書いてもらいましょうか?」
そう言って、春君はニヤリと笑った。
圭司はスラスラとなんの躊躇いもなく書き始めた。