婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「ちょっと 圭司! 今 警察くるから…こんなことしたら圭司が捕まっちゃうよ! 私なら
もう気にしてないよ…。大丈夫だから。」
私は必死で圭司を止めた。
「なつがよくても、俺が大丈夫じゃない。俺はこいつのこと許せない。」
「だめ 圭司が捕まっちゃったら 私 ひとりになっちゃうじゃない!」
「こいつのことボコッたってせいぜい2、3日留置場に入れられるだけだよ。俺 経験あるから分かんだよ。」
「それでも やだ…。2、3日だって圭司と離れて寝るのなんて耐えられないよ…。今夜は私のこと抱きしめてよ!」
そう言って、圭司の背中にしがみついた。
「なつ… そうだよな ごめんな 俺が悪かった。今夜は俺がちゃんと抱きしめてやるからな。」
圭司は片手で春君の事を押さえつけながら、もう片方の手で私のことを抱きしめた。
さっきまでの元ヤンキャラはすっかり消えて、今度はいつもの5割増しくらいの激甘圭司となった。
「バカバカしいよ 僕はおまえ達みたいなバカップルの為に、人生を棒に振ったなんて…」
私達のやり取りを聞いていた春君が、ため息をつきながらボソッと言った。
「あ゛? おまえが言うな!」
そう言って、圭司は思い切り春君を蹴飛ばした。
「イテッ!」
「もう 圭司!!」
こうして、私の監禁事件は幕を下ろした。