婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
私は念のため病院で検査を受け、その後 圭司と共に警察で事情聴取を受けた。
春君は、ストーカー行為と拉致監禁、および婦女暴行未遂、さらに殺人未遂で逮捕となった。
これだけのタイトルがついてしまえば、そう簡単には出てこれないだろう。
春君の怪我に関しては正当防衛が認められ、圭司が罪に問われることもなかった。
警察署を出ると、外はすっかり暗くなっていた。
「圭司 寒いでしょ…?」
私にシャツを貸し半袖のTシャツでいる圭司はとても寒そうにみえた。
「車に乗っちゃえば寒くないし大丈夫だよ。」
「うん ごめんね これ ありがとね。」
「ちょっと ぶかぶかだけどな…。」
そう言って圭司はクスッと笑った。
下のスカートも、婦人警官さんに貸してもらうことができた。
「なつ お腹空いただろ? 俺達 昼も食ってねーもんな…。」
「バーベキュー食べ損ねたもんね…。」
そう思った途端、私のお腹はキュルキュルと音を立てた。
あっと言ってお腹を押さえた私を見て、圭司はクスクスと笑った。
「じゃあさ そこのコンビニで弁当買って、車で食べよっか?」
「うん そうだね。」
私達は、コンビニ弁当を車の中で食べることにした。
私は唐揚げ弁当で圭司は焼き肉弁当を買った。
唐揚げをほうばっているうちに、私の目から涙がボロボロと落ちてきた。