婚約者はホスト!?③~夫婦の絆~
「なつ? どうした…?」
圭司が心配そうに顔を覗いた。
「なんかね… 圭司とこうやってコンビニ弁当食べれて、幸せだなと思って…もう 二度と圭司に会えないかと…思ったから…助けに来てくれたけど… 圭司が死んじゃったら どうしようと思って… それで 私…」
「なつ。」
圭司は泣きじゃくる私を抱きしめ、背中を優しくさすってくれた。
「怖かったよな…。初めから俺がきちんとなつにあいつのこと話しておくべきだったんだ。
俺のせいでなつに辛い思いさせたよな…。ごめんな。」
私は首を横に振った。
「私がいけないの…。圭司のこと信じられなくなって、春君の誘いにのってしまったから。帰りたいって言ったら、薬飲まされちゃって…」
「なつ… このイヤリングだろ? これ 中西がわざと車に落としたらしい。 ほら なつのキーケースに車のキーもつけてあるだろ? 中西はあいつに脅かされて、俺となつを別れさせようとしてたんだよ。」
そうだたんだ…。
私は、それを聞いてホッとした。
「良かった。私 それだけが気がかりだったの…。圭司って何だかんだ言って、杉本さんみたいなタイプ好きでしょ? 最近 私 可愛くなかったし…やっぱり 不安で…。」
「聞いて なつ…。 俺 自分の命よりも、なつのことが大事だよ。自分でも信じられないけど…なつのことそれくらい好き。そんな俺が他の女となんて浮気すると思う…?」
圭司は真剣な眼差しで私を見つめた。
「ごめん ちゃんと分かってる。ただ 圭司のことになると冷静に考えられなくなっちゃうの。ちゃんと考えれば分かることなのにね。」
「まあ 実は俺もさ なつに手を出したってあいつに聞かされたあたりから、冷静に考えられなくなっちゃって…しかも あいつ なつの首筋、舐めだしただろ? そのせいで 俺 やらかしたんだよな…。」