君との時間
私たちが見た映画は私がずっと見たいって言ってた恋愛もの。
映画の最中私たちはずっと手を繋いでた。
私はドキドキしすぎて映画どころじゃなかったんだけど龍は意外にもその映画を楽しんでるようだった。
「あぁ〜、面白かったぁ!」
そう言った龍の目は少し濡れていた。
「えー、泣いたのー??」
「泣いてない!あくびあくび」
「嘘だ!泣いた!」
「泣いてない!
そんなことよりお腹空かない?」
「空いた!おなか!」
「どっかで食べようか」
龍はそうやって話をすり替えるのがうまい。