君との時間

「もう7時なのにまだ明るいね」


手を繋ぎながら帰り道を2人で歩いていた。


「そうだね」


この次の角を曲がったらもう私の家。


なんかちょっと寂しいなぁ、なんて。
ずっとこんな幸せな時が続けばいいのに。


「今日も楽しかった!ありがとう!龍だいすき!」


いつもなら笑って俺もって言ってくれるのに、今日の龍はなんだか少し様子が違った。


ずっと黙って私を見てる。


「龍?どうかした?」


「信乃、ごめん。俺たち別れよう」


「え?」


訳が分からなかった。


「ごめん。信乃、俺、好きな人ができた」


「なんで??今日だってずっと私の手、握ってくれてたじゃん!!」


「それは、、、ごめん、別れてほしい」


「意味わかんない!!!私は遊びだったってこと?!本当のこと言ってよ!!!ねぇ!!!」


「遊びなんかじゃない!信乃のこと好きだったよ。でも、めんどくさくなったっていうか、だから、別れてほしい」


「、、、、そこまでいうなら、、、分かったよ。で、その新しく好きになった子、どんな子なの?」


「マネージャー。ずっと俺のこと支えてくれてて、ここ最近ずっと不調の俺にアドバイスくれたりして好きになっちゃったんだ」


「へぇ〜、せいぜいお幸せにね!このクズ男!!!どうせその女の子もめんどくさくなったとかって泣かして別れんだよ!!!ばっかじゃねぇの!さいってぇ!じゃあね、バイバイ」


あぁ、なんでいつもこうなんだ。


龍のことだいすきなのに、まだだいすき別れたくないって言えばよかったのに。


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