ヒツジ、狼と恋をする。
「みんな準備いい~?
開店するよ~」
「接客の方はオッケーだよ!」
「裏方もだいじょぶでーす!」
「おっけ、じゃあ開店します!!」
「あっ、じゃあ客引き行ってきまーす」
みんなが声を掛け合って、それぞれ動き出す。
教室の外の看板にかかっているプレートを、クラスのリーダーの女の子がひっくり返した。
closeという文字が隠れ、openという文字に切り替わる。
開店だ…。
いよいよ、始まった…!
「いらっしゃいませ~!」
すぐにどやどやとお客さんが入ってくる。
今ここにいる人は全員、一番にここに来てくれた人たち、だよね…。
楽しみにしてくれてたんだ。
なんか、嬉しいなぁ!
「すいませーん」
「!!はいっ!」
メニューを持ったお客さんに駆け寄る。
その女性はお母さんらしく、小さな幼稚園児ほどの男の子を連れていた。