ヒツジ、狼と恋をする。
「カフェオレ1つください。
それと…」
「りんぉじゅーしゅ!!!」
お母さんが言う前に、横から男の子がビシッ!と手をあげてそう言った。
……可愛いなぁ。
思わず笑顔になる。
「ふふっ、は~い。
カフェオレとリンゴジュース1つずつですね、かしこまりました!
少々お待ちください。
お子さまにはストローをお持ちしますね」
「あぁ、はい!ありがとうございます。
良かったね~」
「じゅーしゅ!じゅーしゅ!」
男の子は手足をバタバタさせ、楽しそうにしている。
クラスのみんなが力を合わせてやってるからかな。
お客さんが笑ってるのを見ると、心があたたかくなる。
「ヒツジちゃーん!
そっちのお客さんにこれ持っていってくれるー?」
「はーい!!」
よしっ、頑張ろう!!
そんなこんなで午前中はほぼ休みなく接客したけど。
疲れたってよりも楽しさの方が大きくて、あっという間に時間は過ぎていった。
時間が過ぎたのにも気付かないくらい。