ヒツジ、狼と恋をする。
「うぅ………」
やっぱり怖いよ…。
男の子と話くらいは出来るようにならないと…とは思うけど。
藤崎くんみたいな怖い人と話す必要はないんじゃないの…?
「さ、サボってなんかないもん…」
若干『サボり』と言われたことを引きずりながら、目的の空き教室に入って紙束を探す。
それから結構探し続けて。
時間が気になって携帯を取り出すと、ここに来た時間より10分以上たっている。
………たくさんあるから、すぐに見つけることは出来ないにしてもさ。
…………………え?本当にあるの?これ。
生徒総会についてのものはここに保管されてたはずだし、場所もなんとなくだけど決まっているから5分もあれば見付けられると思ったんだけどなぁ。
携帯を側に置いて、ガサガサととりあえず色んな所を探してみるけど、それでもない。
……なんで?
誰か、別の場所におき間違えたとか?
待ってよ。それじゃあ探すのに何分かかるかわからない。
生徒会で管理しているプリントの保管場所なんてたくさんあるから、全てを探すなんて無謀だ。
「ど、どうしよう…」
藤崎くんに会っちゃうわプリントが見付からないわ、今日の運勢はきっと最悪だろう。