ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-
「…ん……くぁ…ぁ…」
目覚ましが鳴る前に起きてしまい、布団から起き上がってボーッとしていると隣が空なのに気づいた。
「そーいや日勤か…」
どうでも良さげに呟いたとき携帯がけたたましい音を立てた。
「はいはい…」
進級して早々遅刻するのはマズいので早めにセットしたタイマー。
結局それより早く起きたから意味なかったが。
「制服どこやったっけ…」
タンスの奥深くに眠っているであろう制服をぶつぶつ呟きながら探す。
暫くしてようやく見つけた制服はかなり皺が寄っていて、とてもじゃないが着られそうもない。
「…しょうがねぇな…」
私服で行くしかない。
元々うちの学校はなんらかの式のとき以外は私服オッケーだから軽く文句は言われるだろうが許してくれるだろう。
「今度クリーニング屋行くか…」
うちにアイロンなどという便利な代物はないので次の式までにクリーニング屋へ行くことにして、とりあえず普通の服に着替えた。
「んあ?…電話…?」
ちょうど着替え終えたとき携帯が鳴り、見てみると友達からの電話だった。
「もしもし?」