ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-
「今日このあとホームルームやって終わりだって!」
「じゃあ教室行くか」
「うん、それでね、あの人やっぱり私たちと同じクラスなんだって…」
一瞬辛そうな顔をして下を向いたが、顔を上げたときには心を決めたような、腹を括ったような顔をしていた。
「私、頑張る!」
「そうか、頑張れ」
そんな弥和にふっと笑いながら頷く。
「ちゃんと最後まで笑顔でいられたら飯奢ってやるよ」
「ほんと!?私絶対泣かない!」
などと話しているうちにあっという間に教室に着いた。
「…よし!」
顔を叩いて気合いを入れたらしい弥和はガラッと扉を開けた。
弥和に続いて中に入ると、弥和の彼氏の席には既に女がいた。
女は弥和を見て胸糞悪い笑みを作った。
先制攻撃を喰らった弥和は一瞬怯んだが
「あれ?吉田さん久しぶりだね。転校してきたんだ」
しれっと笑顔でそんなことを言った。
戦いの始まりだ。