ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-




「あっれぇ~?弥和ちゃんじゃーん久しぶりぃ~元気だったぁ~?」




………あぁ、典型的なぶりっ子かこの女。





「相変わらず他人の彼氏に手出すのだけは早いんだねー。そういうふざけたとこ変わってなくてびっくりしたよー」





「えぇ~?なんのことぉ~?弥和ちゃんなんかこわぁ~い」





吉田というらしい女はクスクス笑いながら思ってもないだろうことを言う。





「しらばっくれるならそれでも良いけど。
あ、そうだ、そこの浮気男はあなたにあげるね。
吉田さんみたいな人にはぴったりだと思うよ」





変わらず笑顔のまま言う弥和に彼氏は面食らった顔をした。





「ちょっ、弥和!なんでそうなるんだよ!?」





「気安く声かけないで。
こんな女に簡単に騙されるような男とこれ以上付き合ってられないの」





笑顔のまま、あたしと透さんの言った通りの言葉を淡々と言い続ける弥和。





実は先程透さんの店で作戦会議として弥和にフるための台詞やらを覚えさせた。





あと少しでそれも終わる。





「なっ、なんのことだよ!?俺はこんな女知らねぇって!」





「よく言うよ。
ちゃんと証拠はあるんだから、嘘吐いたって無駄。
あたしはもう別れるって決めたの、あなたに拒否権はない」





台詞はこれで終わり、あとは弥和の好きなように言いたいことを言えば良いと言ってある。




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