ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-
「ふざけんなよ!そんな一方的な話があるかよ!」
いやぁ教室で周りを気にすることなく騒ぎ立てる辺りがまずありえないわー。
淡々と別れを告げる弥和に対して彼氏がどんな反応をするか、それを見たくて弥和に台詞を覚えさせたり話し方をレクチャーした。
これで弥和も彼氏の本性を理解しただろう。
「一方的…?先にあたしを裏切ったのはそっちでしょ?なのになんであたしが責められるの?
浮気されてあたしがどんな気持ちだったかわかる?
あたしがどれだけ祐也に尽くしてきたか…それでも浮気されて…
そんな人といつまでも付き合うなんてもう無理なんだよ」
あくまで冷静に、心を落ち着かせるように話す弥和。
笑顔ではなくなったが泣いてはいない。
弥和にしては上出来だ。
「はぁ!?俺に尽くすのは当然だろ!?彼女なんだから!」
頑張った弥和に上機嫌になっていると、祐也というらしい彼氏の、いや、元カレの発言にイラッとした。
目を見開いて驚きつつもなにか言おうとする弥和を止める。