ねぇ、愛してよ…-私に愛を教えて下さい。-
「ちゃんと考えてるからさ」
わかりやすい作り笑いをしながら言うが
「それなら良いけどさー」
まだ話を続けようとするたかさんに限界を迎えたあたしの沸点。
「ごちそうさま。もう寝るわ」
立ち上がり無理矢理話を遮った。
当然たかさんは
「まだ話終わってないけど」
笑いながら言うその目は笑っていない。
けどあたしもこれ以上この話はしたくない。
「その話何度もしてるじゃん。同じこと何度も言わないでよ」
最後の理性で笑顔を見せて寝室へ向かった。
布団に入るなりイヤホンをして音楽を大きめのボリュームで流し目を閉じる。
たかさんが話しかけてこないように。
話しかけてきても聞こえないように。
苛ついて眠れなかったが、暫く音楽を聴いていると落ち着いてきて、気づけば眠りに落ちていた。