心ーKokoroー







どうやら彼は

滅多に学校へ通わない

不登校児だったようだ




「何故家などに行って
学校へ来るよう言わなかったのですか?」




尋ねると

小学校時代の担任だったと名乗る

男性は首を振った





「来るよう言っても
来れませんからね」


「来れなかった?」


「ええ
刑事さん知らないんですか?

彼は
心臓の病気を抱えていたんですよ」





そういえば彼の身体チェックをした際

心臓の部分に手術跡があった




「病気で入院していましたから
学校へは滅多に行けなかったのですよ

でもまさか
彼が事件を…それも殺人を起こすなんて
信じられませんね

彼は病気持ちでしたけど
誰よりも明るく
未来を楽しみにしている子でしたから」





警察は首を傾げた

何故そんな未来に希望のあった少年が

事件を起こしてしまったのか…







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