僕があの子を好きになっても良いですか?
振り向くと少し大きめの鞄を肩に掛けた
私服姿の白羽くんがいた
「朝寄るところあって…
ごめん遅れてっ!」
「お前…メール見たのかよ!?」
「…あっ!
家に忘れてきちゃったケイタイ!」
「何してんだっ!?」
ポカッと軽くだけど柿沢くんに叩かれた白羽くん
痛がっているその姿は
男子高校生そのものだった
「ていうか白羽ってケイタイ持っていたんだ?」
「うん
一応家族との連絡用に」
「…小学生かよ」
「ほ…ほら!
何かあった時のためとかに!」
「まぁ良いよ!
良かったね白羽が来れて
…って美夜!?」
気が付けばあたしは
ぽろぽろと涙をこぼしていた