僕があの子を好きになっても良いですか?
あの子の傍にいられるだけで
良いなんて思っていたのに
それ以上近づきたいなんて思うのは
反則かな…?
僕は溜息をついて戻った
するとすでに黒木さんと小谷さんがいた
黒木さんはやっぱり優しく話しかけてくれた
だけどその優しさに触れる度
現実を思い知らされるような気がして…
発作とは違うこの苦しさを
何と言うのだろうか…?
「なぁ斗真……」
黒木さんと小谷さんがトイレに行って
僕らは座って話していた
「俺さ…
やっぱり萌に言おうと思う…自分の気持ち」
「え?」
「萌が誰を好きであっても
俺は萌が好きだ
ずっとガキの頃から見ていたんだ
これからもずっと見ていたいんだ
…萌とこの先もずっと一緒にいたい」
樹………