僕があの子を好きになっても良いですか?
「昔からって……」
「昔からだろ?
俺らが出会った時だってそうだ
俺は早く良くなって
再びサッカーをしようって決めていたのに
お前は明日生きているかどうかもわからないなんて…
お前は最初から暗すぎるんだよ!
どうしてそう控えめなんだよ!」
「…僕は樹みたいに明るくなれない」
「お前
多分昔っから他人に迷惑かけてきたから
迷惑かけないよう控えめなんだろ?
我が儘を言って困らせたくないんだろ?」
「…………」
図星だ
何も言えなくなってしまう
「たまには自分の想いをぶつけてみろよ
命がけで守りたいなら守れよ」
「…守りたいなら守れよ…?」
「そうだ
たまには我が儘いっぱい言えば良いんだよ
駄目だって言われても諦めないでいれば良いんだよ
ていうかお前
諦めなかったからこそ今日来れたんだろ?
先生に止められていたくせに」
…確かにそうだ
いつもだったら反対されたら大人しく引き下がっていた
だけど今回は引き下がることが出来なかった