僕があの子を好きになっても良いですか?
「だって今黒岩さんがやっていることって
下手したら黒木さん死ぬんだぞ!?」
気が付けば叫んでいた
樹や小谷さん・クラスメイトなどの視線なんて気にしていられなかった
「黒岩さんが黒木さんをどう思っているかなんて
そんなこと僕にはわからない
だけど黒岩さんは知らないよ
何も知らない…黒木さんのこと」
「……ッ」
「黒木さんの中身をもう少し見てから
嫌うなら嫌いなよ
中身も見ないで外見や成績面で判断するなんて
そんなの間違っているよ」
黒木さんは地味で目立たなくて
勉強もスポーツもてんで駄目な僕に
優しくしてくれた
「黒木さんのこと何も知らないくせに…
好き勝手しないでよっ!!」
「おい斗真っ…!」
叫んだら苦しくなってしまった
…駄目だなぁ弱っちくて
「鞄の中か?薬は」
「…ッハァ…そう…ケホケホッ」
「俺取ってくるから萌は見てて!」
「わかったわっ!」