僕があの子を好きになっても良いですか?
あの子が理由
☆斗真side☆
木々の合間を縫うように歩き
あの子を探す
「どこにいるの!?
あたしはここだよ!!
白羽くんっ!!!」
声が聞こえた
あの子の声が
聞き逃すはずのない声が
そして姿が見えた途端
思い切り抱きついてしまった
恥ずかしさなんてどうでも良かった
あの子が無事なら
見たところ怪我はない
だけど言わなくちゃいけないことがある
「どうしてこんな危険な真似すんだよあんたは!
俺や小谷さん…それに樹がどんな思いしていたか知ってんの!?
どうして1人で
こんな森ン中にはいって
迷子になっているわけ!?
危険な真似すんじゃねぇよ!!」
無我夢中だった
あの子が無事で嬉しかったけど
同時に怖かった
何かあったらどうしよう
怪我していたらどうしよう
そればかり考えていたから