僕があの子を好きになっても良いですか?
「…やっぱり覚えてないよねぇ」
「覚えてるよ」
即答した
「覚えているに決まっているじゃないか
忘れたくても…忘れられない出来事だよ」
あの日は思い出深い
嬉しくて
同時に哀しい思い出
「あの時かっこつけて倒れたよね…僕
本当に情けないよ…」
キミと初めて出会った日だけど
キミに最悪な姿を晒した日
「情けなくなんてないよ白羽くんは」
だけどキミは否定した
情けなかった僕を
「優しいからでしょ?
自分を犠牲に出来るぐらい白羽くんは優しいから
だからあの日おばあさんを助けたんでしょ?」