僕があの子を好きになっても良いですか?
白羽くんがこんなに体弱い人だったなんて
知らなかったな
「松永先生は
白羽くんと出会って時間って経っているんですか?」
「ん?
ああ勿論
わたしは彼の担当医だからね
彼だけじゃなくて
彼のお母さんも知っているよ」
「白羽くんのお母さん?」
そういえば白羽くんの家に行った時
出てきたのはお父さんだったな
お仕事とか大丈夫なのだろうか?
そのお父さんも
白羽くんと同じ綺麗な黒髪をしていて
白羽くんのかける眼鏡に似た眼鏡をかけている
かなり若そうなお父さんだった
20代と言われても
あり得ないけど納得がいきそう
そして今日初めて知って驚いたのは
白羽くんの自宅
先生からもらった地図を頼りに来たのは良いけど
大豪邸の名が相応しいそんな家だった
真っ赤な屋根に
白いレンガ模様の壁
門も大きくて
有刺鉄線がはられているような
セキュリティも万全な家だった