僕があの子を好きになっても良いですか?
「ん?
じゃあお前
ここまで誰に送ってきてもらったんだ?」
「來真(らいま)兄ちゃん」
「あー…なるほど
家にいるんだろ相変わらず」
「うん」
來真は1番上の兄
小説家で殆ど家にいて執筆しているから
母親的存在だ
「そういえば聞いたぞ
樹から」
「何を?」
「自然の森…とかに行くって行事」
「……うん」
「行きてぇの?」
「…………」
行きたい
だけど僕は俯いた
…行けるわけ…ないかもしれないから
反対されるのが目に見えている