僕があの子を好きになっても良いですか?







「だからずっと小さい頃は
両親とかと一緒に遊ばずに
看護師さんたちと遊んでいた

だけどやっぱり仕事中だから
毎日何時間も遊んでくれる人はいない

1人で遊ぶことも多かったんだって?」


「……はい」


「松永先生はそんな黒木さんを
ずっと見てきていて
いつか黒木さんにも大事な人が現れるよう
ずっと待っていたんだって

それでオレから
黒木さんが斗真を好きだと聞いた」


「…………」


「松永先生
それを聞いた時嬉しそうだったよ

美夜ちゃんにも大事な人が出来たって
子どもみてぇにウキウキしてた

だから斗真が行くことを許してくれたんだと思う」




松永先生…

本当に…ありがとう…!





「あとさっき斗真も言っていたけど

斗真って滅多に学校行事とか参加出来なくて
オレたちが行くのを羨ましそうに見てたんだ

本当はオレらも父さんも行かせてやりたかった
だけど斗真の体調の方が心配で
行っても良いなんて言えなかった

ずっと気にしていたんだよな…オレら」




竜真さん以外の白羽くんのお兄さんたちを知らないけど

竜真さんと同じように白羽くんを大事に思っているってことが伝わった







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