僕があの子を好きになっても良いですか?
☆☆☆
次の日
学校で萌に話した
「白羽くん
決定じゃないけどもしかしたら行けるかもって!」
「本当?良かったね美夜!」
萌には白羽くんの体が弱いことを言ってある
たまに発作みたいなのを起こしてしまうことも
「嬉しいでしょ?
好きな相手と一緒に行けるだなんて」
「…当たり前じゃん
萌だって嬉しいんじゃないの?」
「フフッ!まあね!」
萌には柿沢くんが萌のことを好きだとは言わないつもりだ
やっぱり自分で気が付いてほしいから
『カラカラカラ……』
かなり控えめに後ろの扉が開く音がした
クラスメイトが騒いでいるから掻き消されてしまうほど小さな音だったけど
あたしの耳には届いて振り向いた