僕があの子を好きになっても良いですか?
「…あっ……!」
長い前髪に分厚いレンズの眼鏡
それに小顔に似合わない大きなマスク
…白羽くんだ!
あたしは思わず立ち上がりそうになるけど
頑張ってそれを抑えた
「…美夜
凄く嬉しそうだね」
「い…今すぐ行きたい!」
「…マジで恋する乙女ね」
本当は「おはよう!」とか声かけたいんだけど
きっと迷惑になってしまうだけだろうから…
あたしは頑張って行きたい気持ちを抑えた
「…萌と柿沢くんは良いよね」
「何が?」
「近づいたって幼馴染ですって言えば良いんだから
あたしと白羽くんは何の接点もないんだよ?」
「自然の森行くときにもっと仲良くなりな
そうしたら教室で話しても問題なくなるから」
「そうだよね…頑張る!」
あたしは萌の言葉に力強く頷いた