僕があの子を好きになっても良いですか?
先生は息を吐くと皆に聞こえるよう話しだした
「班員は決まったか?
じゃあ各自この紙に書いて行けー
おれは遠足のしおりをもってくるから」
…先生さっきから忘れ物多すぎ
苦笑していると再び黒岩さんが話しかけてきた
向こうは美夜って名前で呼んでくるけど…正直あたしは苦手だから名字で呼んでいる
「美夜に萌
班員にふたりの名前書いておくから!」
「…黒岩さん
書かないでもらえるかな?あたしの名前」
「私の名前も書かないでくれる?」
「…どうして?」
書く気満々だった黒岩さんが「何で?」と聞いてくる
「もう決めたんだ…あたしたち
あたしは萌と柿沢くんと白羽くんと同じ班になるって
だから書かないでほしい」
「…どうしてよ?
そんな地味な男子と一緒にいたって楽しくないって」
「樹は地味じゃないよ」
萌が反論する
さすが柿沢くん命だもんね