僕があの子を好きになっても良いですか?
「あ…來真兄ちゃんお帰り」
「ただいま…斗真」
…兄ちゃん?
あたしは頭を守るために置いていた手を取った
よくその幽霊さんを見てみると
足がしっかり地面についていた
「も…萌に柿沢くん!
この人人間だよ!」
「本当…?
あ…本当だ!」
「マジか…
申し訳ありません…叫んでしまって」
「いえいえ~
慣れていますから」
語尾を少し伸ばすふわふわした話し方
どことなく白羽くんの口調に似ている気がした
「初めまして
こちらこそ驚かしてすみません
斗真の兄の來真です」
ペコンッとご丁寧に頭を下げてくれる來真さん
…やっぱり少し幽霊に見えちゃうなぁ…