男装プリンセス~続♡男装騎士~
立場が違うことくらい。
カイが、騎士として私の側にいることくらい。
「カイのケチ、意地悪、わからずや!」
「わからずやはどっちだよ。わかってんの?俺は32のおっさんだって」
「わかってるよ!でも、好きなんだから仕方ないでしょ!」
私はカイの事が好き。
物心ついたころからいつもカイは側にいて。
私の事を護ってくれていた。
いつしか、そんなカイに恋心を抱くようになった。
私はこういう性格だから、そう思った時にすぐカイに告白した。
でも結果は、NO。
自分は騎士で、私はプリンセス。
立場も違えば、年も違うなにもかも違う。
「今は、俺しか見えていないからそんな風に思うんだ。もっといろんな人に出会って同年代の子と仲良くなっていったら、きっともっといい人はいるはずだ」
「そんなの知らない。未来の話なんか興味ないよ」
いつだってカイはそう言う。
自分は相応しくないって。
一度も首を縦には振ってくれない。