男装プリンセス~続♡男装騎士~
「はぁー」
ため息を吐く。
心が重い。
「大きなため息だな」
「リク!」
「どうした?」
リクが心配そうに私を見て、隣に座った。
カイの事を好きなことは、本人にしか言っていない。
リクにもお母さんにも、誰にも言っていないの。
「リクは、好きな人いる?」
「どうした?突然・・・。んー、いるよ」
「いるの?」
「うん。城下にね」
リクのそんな話、初めて聞いたよ。
そっか、リクにもそんな人がいるんだ。
しかも、城下に・・・。
ってことは、身分の違う相手ってことだよね。
「お父様と城下に視察で行った時に出会った子なんだ。花屋の女の子で、イリアっていうんだ」