男装プリンセス~続♡男装騎士~
カイのことだって、ただ好きだから突き進んでるだけで、なにも考えてなかった。
買いに好きになってもらうために何かしようとか、カイと一緒にいられるために頑張ろうとかそんな事、考えたこともなかった。
自分の思いを、突き通してきただけ。
それじゃあダメだったんだ。
「リクは・・・すごいね。それに比べて、私なんて・・・」
「俺にできないことを、ミソラはしてるだろ?」
「リクにできないこと?」
「俺には、ミソラみたいに、誰とも分け隔てなく仲良くなれる力はないよ。城下に、たくさん友だち、いるんだろう?」
友だち。
確かに、たくさん友だちはいる。
それが、リクにはできないこと?
「ミソラみたいに、城下に飛び出して行って、身分も隠して一人の人として、それでも周りにたくさん人が集まるのって、ミソラの魅力だと思う」
「魅力・・・」
「うん。俺には、そんな勇気なんてないし、そもそも、城を抜け出すこともできない」
リクにできなくて私にできること。
リクにできて私にできないこと。