男装プリンセス~続♡男装騎士~
「・・・俺だ」
「えっ!?カイが?」
思わぬ答えに私はカイを見た。
カイはシレッとして頷く。
「うそ・・・」
私のために、カイが作ってくれたんだ。
そう思うと、嬉しさがこみ上げてきた。
ぽたっと膝に滴が落ちる。
「な、なに泣いてるんだよ」
「っ、嬉しかっただけ。なんでもない!」
慌てて涙を拭うとサンドウィッチを頬張る。
もぐもぐと咀嚼をしながら目からはポロポロと涙が溢れた。
「泣くか食べるかどっちかにしろ。ていうか、泣くな」
「うるさいなっ、いやなら見ないでっ」
嬉しいんだもん。
それでもやっぱり、カイは私の事を考えてくれてて。
それが騎士としての仕事だからだとしても。
私が、プリンセスだからだとしても。