男装プリンセス~続♡男装騎士~
それでもやっぱりうれしくて。
幸せだって思っちゃうんだもん。
「ありがとう、カイ」
「・・・どういたしまして」
私のわがままをなんだかんだと聞いてくれる。
私が敬語でしゃべられるのはいやだと言ったらフランクに話してくれるようになったし。
私がデートに行きたいって言ったら、こうして連れてきてくれた。
なんだかんだ、カイは優しい。
私に、甘いんだ。
いつだって、私はその優しさに甘えてしまう。
「美味しい。本当に、美味しい」
「それは、よかった」
カイが笑う。
大好き。
カイ。
大好きだよ。
私の事を好きになってくれなくても。
それでもやっぱり、私はカイが好き。