男装プリンセス~続♡男装騎士~
「気をつけろよ」
「うん」
来た道を下っていく。
あっという間に時間が過ぎて、もう帰る時間になってしまった。
楽しい時間って、本当に早く過ぎちゃうんだ。
くるときにも通った、少し狭い道。
片側が崖になっていて少し怖い。
「ゆっくりでいいから」
カイに励まされながらゆっくり下っていく。
人ひとりは十分に通れる道幅はあるのだけど、片側が崖っていうのが恐怖をあおる。
慎重に慎重に降りて行った。
プゥンと羽音が聞こえ、突然目の前に虫が飛んできた。
「え!?きゃあ!虫っ!!」
「え、おい!慌てるな!!」
驚いた私はたたらを踏み、崖の方へと無意識に逃げてしまっていた。
地面に足を取られ崖の方に倒れこんでしまう。