男装プリンセス~続♡男装騎士~
虫なんかに驚かなければ、あんなことにはならなかった。
楽しい気分のまま帰って来られてたはずなのに。
「そんな顔すんな」
「・・・でも」
「まぁ、おとがめなしとはいかないかもしれないけどな。黙って連れ出してたんだから」
その言葉に顔を上げる。
え?
ウソ、だって、カイは許可はもらったって。
「ウソ!」
「ん?なにが?」
「黙って連れ出したなんて、ウソよ」
「ウソじゃないって。レオさまが、二人だけで行かせるわけないだろ」
「そんな・・・!」
だって・・・。
なら、カイが嘘を言ってたってこと?
もしかして、私のお願いを叶えるために?
そんな・・・。